■ふざけんな！  安倍「教育改革」　免許更新制導入を許さない 

　私たちは「今年こそみんなで不起立を」と心から訴えます。
　なぜ、「今年こそ」と訴えるのか。一つ目の理由は、今年の卒業式が改悪教基法をうち砕く闘いの正念場だからです。
　安倍政権は教育再生会議に第１次報告を出させ、中教審はたった１カ月の審議で教育３法改悪を答申しました。学校教育法改悪は「国を愛する態度」を義務教育の目標とし、幼稚園から高校まで愛国心教育を徹底します。教員免許法・教特法改悪は教員の身分を10年の有期雇用とし、愛国心教育を拒む者は「不適格教員」で分限免職して免状も剥奪、生涯教壇に立てなくするものです。地教行法改悪は、文科省に教育委員会への指示・勧告権を与え、学校に国の調査への協力を義務づけます。

　教育３法改悪は、教基法改悪を先取りしてきた石原・都教委の攻撃に法的根拠を与え、「10・23通達」をはじめ東京発の攻撃を全国化しようとするものです。

　「日の丸・君が代」強制との闘いこそ、愛国心強制との闘いの試金石です。学習指導要領の改訂では、「形式・内容両面にわたる道徳教育の見直し」「国語、社会、音楽、美術での伝統・文化教育」が強調されています。愛国心教育が全教科で強制されようとしている今、すべての教育労働者に「死ぬことを教える教育」に手を貸すのか、それを拒否するのか、ということが突きつけられています。

　累積加重処分にひるまず闘い続ける350人の被処分者の闘いが都教委を窮地に追いつめています。都高教7000人が立ち上がれば、改悪教基法をはねかえすことができるのです。
　今年こそみんなで闘おう。職場の団結で職務命令をはねかえそう！　「改悪教基法Ｎ０！」の意思を行動で示そう。

 

■不起立に誇りあり！　教育労働者の行動が歴史を動かし始めた 

　「今年こそ」と訴える二つ目の理由は、教育労働者の闘いが歴史を動かす力として大きく発展しているからです。
　日教組・森越委員長は「朝まで生テレビ」で「つくる会」元会長の八木秀次らに謝罪し、教育基本法改悪の最大の山場で敵前逃亡しました。しかし現場組合員は、日教組本部の制動をうち破って闘いぬきました。連日連夜、数千人が国会を取り巻いたのは、70年闘争以来です。東京の「日の丸・君が代」被処分者のリレーハンストなど組合員の自主的な決起がつくり出した闘いです。日教組を解体しようとした攻撃が、まったく逆に闘う日教組を蘇らせたのです。

　教基法闘争を切り開いてきたものこそ、３年間の不起立闘争でした。そして「東京を孤立させるな」を合い言葉に「不起立宣言」運動などを取り組んできた全国の組合員の闘いでした。

　「日の丸・君が代」強制を「違憲・違法」と認定した９・21東京地裁判決に続き、２月16日には日弁連が「日の丸・君が代」強制に反対する意見書と都教委への警告を発しました。２月27日には、ピアノ伴奏拒否事件の最高裁判決が再び新聞のトップを飾りました。「日の丸・君が代」をめぐるせめぎあいは、戦争と改憲を阻むかどうかの最大の焦点です。

反動司法の牙城である最高裁さえ、「斉唱への協力を強制することは信念・信条への直接的抑圧」という少数意見を付けざるを得ませんでした。卒業式直前の政治的反動判決は、〈国論二分〉状況をますます広げています。

　数千人が不起立を続ける北教組は、全国教研で「今年の卒業式はとてつもなく重要です。全国で意思表示をしよう」と呼びかけました。教基法改悪阻止を闘った力で不起立闘争を大きく広げ、さらに大きな力へと発展させよう。
　あなたこそ、歴史の主人公なのです。

 

■戦争協力拒否！  40秒間のストライキを 

　「今年こそ」と訴える三つ目の理由は、今や日本と全世界で戦争と貧困に対する巨大な闘いがまき起こっているからです。
　米ブッシュ政権は、イラク戦争の泥沼にはまりこみ、イラン制裁、アフガン増派など、果てしない侵略戦争にのめり込んでいます。安倍政権は、米軍再編で日米同盟を全世界に拡大し、朝鮮侵略戦争の準備を始めています。

　他方、規制緩和・民営化の嵐は、帝国主義国に膨大な貧困とワーキングプアを生み出しています。日本でも青年労働者の半数が非正規雇用、その４割が月収10万円以下です。教え子たちは、偽装請負・違法派遣など、明日のねぐらもない現代の日雇いとされています。経団連は「愛国心は痛みを伴う改革を進める前提」と叫んでいます。青年がなんの希望ももてない国を「希望の国」「美しい国」と言いくるめ、愛国心教育で戦争に駆り出すなど、けっして許すことはできません。

　全世界で労働者の反乱が始まっています。フランスでは国会で決まった法律を青年労働者が街頭でひっくり返しました。アメリカでは１月27日に全米50万人の反戦闘争が闘われ、港湾労組のリーダーの「港湾・陸運・航空労働者はこの国を停止させる力、戦争を即時停止させる力を持っている」という演説が労働者の大歓声を浴びました。韓国・民主労総は、朝鮮侵略戦争阻止を掲げてゼネストで闘っています。

　日本でも、格差と貧困への怒りが社会の変革を求めて安倍政権を揺さぶっています。格差を居直る安倍の支持率は急落し、偽装派遣を摘発されると「法律が方が悪い」と言い放った経団連会長・御手洗への怒りが渦まいています。

　「日の丸・君が代」強制、愛国心教育との闘いは、資本家と労働者の階級戦争です。敵の狙いは日教組の完全解体です。国鉄分割・民営化も、国鉄労働運動をつぶすことが狙いでした。攻撃に震え上がった国労本部は闘う方針を出さず、組合員は６年間で24万人から４万人に激減。動労千葉だけが２波のストライキを闘いぬき、28 人の解雇者を出しながらも団結を守り抜いたのです。教員免許更新制の導入で��日教組組合員から教員免許を取り上げるぞ�≠ﾆ脅し、日教組の団結を解体しようとしています。動労千葉のように闘うことが勝利を開きます。

　動労千葉は３月17日から、拠点職場をつぶしを団結強化ではねかえす３日間のストライキに突入します。「障害児」学校のスクールバスを運行する茨城県の常南交通労組は、競争入札に反対してストライキを貫徹し、保護者や「障害者」団体、県職労の仲間とともに県庁を包囲しました。自治体職場では、松江市ユニオンが1282人の大量処分をはねのけて18年ぶりの時限ストを闘っています。
　卒・入学式は教育労働者の「春闘」、不起立は40秒間のストライキです。全世界の労働者の闘いに連なって、教育労働者の「戦争協力拒否闘争」として、卒業式で不起立を闘おう。

 

■改憲投票法に反対！３．18イラク反戦を闘おう 

　さらに改憲投票法案・教育３法改悪阻止へ、職場ぐるみで闘おう。安倍は改憲投票法を「５月３日までに成立させる」として、今月中にも衆院通過を強行しようとしています。これは「公務員・教員の反対運動の禁止」で自治労・日教組を行政罰の恫喝で金しばりにする攻撃です。自治労、日教組をつき動かし、教基法闘争を超える国会闘争を切り開こう。
　全世界の労働者と連帯し、３・18日比谷野音に集まろう。

 

●イラク反戦４周年　憲法改悪絶対阻止　ブッシュと安倍たおせ！　３ ・１８ 全世界一斉デモ
労働者の団結が戦争をとめる！　青年の行動が世界を変える！ 

　とき　３月18日（日）13時〜集会　15時〜デモ
　ところ　日比谷野外音楽堂
　呼びかけ　３・18集会実行委員会
　ホームページ　http://noabe318.web.fc2.com
　E-mail  no_abe318@yahoo.co.jp
　

「国会闘争速報」　発行：全国労組交流センター
　東京都台東区元浅草2-4-10　五宝堂・伊藤ビル５F　TEL 03-3845-7461　FAX  03-3845-7463